西の魔女が死んだ


「西の魔女が死んだ」
名作と各所で取り上げられる本作。

前評判通り、あたたかい気持ちに包まれる良作だった。

それだけじゃなく、誰しもにきっとあるほんの少しビターな後悔が秘められていて、それが一層本作の魅力を高めていると感じる。

お話としては、学校での人間関係に悩む少女が、田舎の祖母の家にショートステイするというもの。

「魔女」と自称する祖母は、ジャムを作ったり、鶏を飼って採れたての卵で朝ごはんを作ったり、日々を丁寧に暮らしている。困ったらすぐにUberしては貪り食うばかりの私には眩しく、日常を大切に生きたいと思わされる。

「早寝早起き」が魔女修行の初歩として紹介されるが、この時点で素質がないと絶望させられる。

しかし心配ご無用。

西の魔女は、どんな人でも毎日毎日コツコツ続いて意志の力を育てることができると言ってくれているのだから。諦めなければ道は拓く。

作中では色々な草花の名前やちょっとした豆知識がでてくる。

私も道端の草花の名前を教えたり、「バラの近くにニンニクを植えると虫も来ず香りもよくなる」みたいな生活の知恵を蓄えて、次世代に繋いで行きたいと思ったもんだ。

「だれがシロクマを責めますか」という名台詞はやはり素晴らしくて、「戦え」という結論になる話も多い中で優しい言葉選びである。

私も死ぬ時はあんな風にチャーミングに死にたい。

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